大学や銀行は集めた資金をどう運用している?慶應義塾大学は1000億円以上運用している!!
とらきちです。
大学や銀行がものすごい金額で運用しているのをご存知でしょうか。
大学は学費が、銀行は貸し出し金利やATMの手数料が収入の大きな部分を占めていますが、運用をすることによる収入も重要な収入源となっております。
この運用がどのようになされているかは、実はある程度開示されているものなので調べてみました。
開示書類を調べてみると、大学の資金をどのように運用しているのか以下のように開示されておりました。
右の赤い枠で囲まれている部分を見ると、どのように運用されているのか見ることができます。まず合計の欄を見ると驚きですが、1348億円もの資金が運用資産として掲載されております。また、無くせない資金を運用しているので、安全性が高い公社債が高い割合で組み込まれているのが分かりますね。
ただ、一部にリターンの高い株式等も組み込まれており、株式を38億円、株式投資信託を227億円保有しております。
慶應義塾大学の運用チームが比較的安全にリターンを得るために組んだポートフォリオなのだろうと想像できます。個人投資家としても、リスクを抑えながら運用をしたい人には参考にするべきポートフォリオだと思います。
しかしさすが慶応大学、資産規模が桁違いですね。。売買をすることによる市場へのインパクトも大きそうです。
大学全体を調査した結果によると、学校法人の運用資産額は以下のように分類されております。
規模は違えど、多くの学校法人で運用がなされている状況が分かりますね。500億円以上運用資産がある学校法人は40校あるようです。
②ゆうちょ銀行
日本人の多くが利用したことのあるゆうちょ銀行ですが、預けられたお金は以下のように運用されているようです。
まず運用資産ですが、先ほどの慶應義塾大学の例を大きく上回る破格の205兆円となっております。こちらも無くせないお金のため、安全性の高い国債、地方債、社債などが多いですが、リスクが少し高くなる外国証券の比率を高めていることがわかります。
(国内債券・外国債券運用についてのご参考記事)
これは日本でマイナス金利が導入されて以降、国内の債券運用で金利収入を得ることが難しくなったことが要因であり、まだある程度の金利収入が見込める外国証券の比率が増えているのだと思います。
現在日本の企業はお金をあまり借りようとしないので、銀行の本業の収入である、お金を貸すことによって得る貸出金利息は得難い状況が続いております。そのため、リスクを取ってでもリターンを上げないと、人件費や私たちに対する預金の金利を賄えないという状況になってきていると思われます。
2018年度の決算を見ると、外国為替売買利益が2000億円を超えていることや、金銭の運用利益が約770億円ほど出ていることから、足元の運用はうまくいっているように思います。
ここまでで、私たちの預けたお金を上手く使って多額の運用収益を上げている状況が観れたと思います。
ただ、その運用収益はもちろんゆうちょ銀行に入ることになり、私たちには雀の涙ほどの預金金利が払われるだけです。
それなら、自分で少し勉強して運用をして安定してリターンを積み上げていくほうがよさそうですね。
少しでも運用に役立つ情報を今後も発信していきますので、よろしくお願いします!