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証券会社って激務でブラックって本当?元大手証券マンが実態を解説!

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某大手証券会社の1日の勤務内容についてよく目にするのですが、実際のところは激務なのか、4年超勤めていた経験からお話しさせていただきます。いわゆる証券会社の仕事で一番メジャーで働いている人の数が多いのはリテール部門になるので、今回はそのリテール部門の業務内容について実態をお伝えします。

 

 よくネットで見かける1日

6:30 出社
7:00 昨日の手数料報告。支店長が課長をぶん殴る。
7:30 恫喝手数料会議「今日はどこでいくら予定してんだ!!募集物はいくら入るんだ!ぜってえにやれ!!」など朝から恐怖政治。
8:00 管理職が会議で15分だけマターリ幸せな時間を楽しむ。タバコ吸ったり新聞読む。予定がある場合は客に電話or訪問
8:15 管理職の会議が終わり、課長や支店長がご登場。早速叫び始める。
「ボーっとしてんじゃねえ!!電話しろ!!予定たてろ!!○○今日上がるぞ!!」などまくし立てられる。
8:50 前場スタート10分前テレコールスタート。支店長がふんずりかえってるのを横目に鬼テレコール。
9:00 前場スタート。キチガイ課長が「寄り付きいぃぃぃ!!!!」と叫ぶのを横目に電話かけて注文取る。
10:00 支店長&課長が「○○いいぞ!!!」と叫んでる中、同時に手数料報告。
それなりの数字が出てる場合 → 「株はもういいから客先行って投信決めてこい!!」
数字が出てない場合 → 「どうすんだ!!てめえは!!」と言われ必死に注文取る。
11:30 前場終了。
数字出てる場合→20分くらいで飯食ってくる。
出てない場合→飯抜きで電話。
12:00 客から後場の注文を取る。自分は外回りに行くので客への電話報告を上司にお願いする。
12:30 外交のため支店からとりあえず脱出。どうすっかなぁ・・・、もう辞めたい・・・、など物思いにふけながら歩く。
13:00  とりあえずマックor喫茶店で休憩する。頭の中はどこで○○入れてどこどこ訪問しよう、などでいっぱい。

 

14:00 客先へGO。
14:30 客のところを訪問し続ける。普通に断られ続ける。
~  1時間に1回ペースで進捗状況の電話が入ってくる。「どうなってんだ!!いくら入るんだ!!
17:30 取れるまで絶対帰ってくんな!!!」など出るのも嫌になる内容。客先にいて電話に出れない場合「てめえ!!何で電話出ねえんだ!!」など波状攻撃を受ける。外を歩いていて悲しくなってくる。
18:00 帰社。速攻で外回りの成果報告。

18:30 募集物の詰めのため客に集中電話攻撃。
支店長が進捗状況を逐一ホワイトボードに書き込んで煽りまくる。 「残り○○万だぞ!!!!!なくなっちゃうぞ!!早くやりやがれ!!」
支店長が仁王立ちで叫ぶ。
19:30 募集物の詰め状況を報告。「おまえらどっかねえんかよ!!!探してんのかよ!!」煽られ続けながら電話攻撃。
20:00 取りあえず全員での募集物詰め作業終了。手数料恫喝会議夜版スタート。
「てめえは給料いくらもらってんだ!!てめえの給料の10倍はやれ!!何でオレはやってるのにおまえらはやんねえんだ!!明日はどうすんだ!!」
など一人一人個人攻撃。人格まで否定される。
20:30 「おう、てめえら明日まで何とかしとけよ!!」と捨てゼリフを残し支店長帰宅。
課長は個人的な客に電話で世間話&明日の注文を取る。営業マン無論電話で詰める。
21:30 とりあえず詰め終了。課長帰宅。営業マン同士でヤバイなぁ・・・、どうすっかなぁなど話しながらとりあえず客に電話。
22:00 顧客ファイル整理や伝票の整理などをやる。日誌を書く。
22:40 退社。
23:40 帰宅。風呂入って飯食う。
0:50 就寝  悪夢

やばすぎ・・・昔はこうだったのかもしれませんね。。

 

実際のスケジュール

 

電通などの痛ましい事件を受け、残業が依然と比べてしにくい環境になってきてます。(あくまでリテール営業。投資銀行はまだ長時間労働の環境が続く)

7:30  出社

朝の起床時間の目安は6:00前くらいです。

「モーニングサテライト」と呼ばれる経済番組をぼーっと眺めながら(1年目の時は上司に内容を効かれたりするのでちゃんと見る)、出社の支度。日経新聞もざっと読んで、お客さんとの会話のネタになりそうなものや、商品を買ってもらい易くなるニュースがないか探します。

出社後は外交の準備や資料配布の雑用などをこなします。

 

8:20 朝のミーティング

朝のミーティングでは、基本的に支店のメンバー全員が集まり、予算の進捗状況等を確認します。また昨今コンプライアンスがかなり厳しくなってきたため、業務のミスの事例などが共有されることもあります。

全体での朝礼後、班単位で集まり、現在の進捗状況の確認や朝の会議の内容についての再度確認が行われます。

 

8:45~17:00 営業活動

9:00に市場が開いた後は、既存のお客様に相場の状況や手数料収入の為に売買を促す営業電話をします。

その後、アポイントを入れている場合は移動しますが、ない場合は電話で既存顧客に対してアポ入れを行ったり新規の飛び込み営業を行います。

電話で新規営業する場合は1日150件程度の架電、飛び込み営業だと地域にもよりますが50件~80件程度の飛び込みを行います。

だいたい100回接触出来て、1件が見込み客になるイメージでした。

アポイントがある場合は、お客様にもよりますが30分~1時間程度商談を行います。

相場が良ければお客様は機嫌がよく、お伺いするのも楽ですが、逆に相場が悪くて損失が膨らんでいるお客様へ訪問するのはかなり気が重いです。怒られる場合も、別にいいと言ってくれる場合もありますが、しっかり謝ります。

商談が上手くいった場合は、その場で支店に電話をして注文を受注したり、契約書を書いてもらって後で処理したりします。

今はコンプライアンスが非常に厳しくなっているため、電話で注文を執行する場合は必ずお客様に電話を替わり、注文内容が正しいのか確認をしなければいけません。昔は、お客様に許可を取らずに注文を執行してしまう行為(いわゆるダマ転)が横行していたことが背景です。

その他、顧客本位ではなさそうな取引(手数料目当ての短期売買)や、説明事項に怪しい部分があれば指摘されます。

総務が違反や怪しい動きがないかを確認しており、微妙な取引には指摘が入ります。約定の多い優秀な営業マンは、その指摘に対する対応も大変だったりします。

 

17:00 夕方のミーティング・数字の集計・明日の準備等

帰ってからは今日の結果を報告したり、予算達成に向けて月末までにどの商品をどのくらい買ってもらうことによって達成できそうかを報告したりします。

ここで日数の進捗に対して予算の進捗が遅いと、いわゆる”詰め”があったりします。ただ、昔ほどは厳しくなく、四季報が飛んできたりすることはほぼないです。どうやって挽回するのか必死に考え、その場をやり過ごします。

逆に進捗が良い営業マンに対しては、ほとんど”詰め”は存在せず、自分の良いタイミングで帰ることができます。18時には確実に帰れるので、かなり楽です。

人によりますが、明日の外交の資料の準備をしてから帰ったり、終業後も残って成績を上げるためにアポイント獲得の電話をしたり、17時以降の過ごし方はさまざまです。とはいえ、あまり残業することが許されなくなってきているので、19時以降まで残業することはほとんどないです。(例外の支店はあるかもです)

19:00 飲み会など

昔よりは飲み会も少なくなっていると聞いてはおりますが、メーカー勤務の友人などと比べると、圧倒的に飲み会の回数は多いです。私は週2回ほどでした。営業マン全員でいくこともあれば、若手だけであったり、班のメンバーだけで行ったりします。

最悪なパターンとしては、帰るのが遅い上司に誘われてしまうこと・・・。そういった人に誘われてしまうと、次の日が仕事でも関係なく、カラオケで永遠に歌い続け、深夜2時を越えることが平気であります。。そうなると、次の日の仕事がめちゃくちゃきついです。

 

まとめ

ネットで見かけるような環境では無くなってきており、激務やブラック企業と言われるほど実態はそうでもなくなってきているように感じます。とはいえ、数字には追われる仕事になり、数字が出せないときの”詰め”、”プレッシャー”は必ずあるので、それでもOKだったり、営業スキルを磨いてみたい人はチャレンジしてみては?

 

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